数学教員の一人議論

とある数学教員が頭の中の一人議論を形にします。

「先生の一生懸命さは子どもに伝わっているよ」と言われてモヤッとする自分

私は公立中学校で教員をしています。

2日前に先輩から

「さい先生の一生懸命さは子どもに伝わっているよ」

と言われました。

多くの人は素直に喜ぶかもしれませんし、その方が賢明だと思うのですが

僕はモヤッとしました。

「何を根拠にそう言っているの?」

と思ったのです。

また、

「俺はクラスの子どもに対してはそんな一生懸命じゃないけどな…早く帰宅するための工夫はしているけど…」

とも思いました。

要するに

「その先輩はなんかいい感じのことを言いたかっただけなのかな?」

と感じて素直に誉め言葉を受け入れられなかったのです。

 

私も子どもたちに大して思ってもない誉め言葉を言うことがあります。

「お!前より机の上が整理整頓されているやん!」

「だんだん提出物が出せるようになってきたね!」

等です。

こんなことを言っておいてなんなんですが、これを言われて生徒は嬉しいのですかね?

「お!前より机の上が整理整頓されているやん!」

って言われて

「こんなこともできんと思われていたのか…」

「こんくらいできるわ!」

と思うかもしれません。

そもそも、思ってもない誉め言葉を言う時って

相手を自分の支配下に置きたいときだと思うんですよね

あるいは相手を無意識に下に見ているときでしょうか。

だって、校長先生に

「今日も元気のいい挨拶ですね」

なんて言わないじゃないですか。

「なめてんのか」って思われても仕方ないですよね。

なのにそれを子どもにやっていい理由もよく分からないまま褒めています。

言わば

「手なずけるために褒めているのです」

 

ただ褒めるのが全て変だと思っているわけではないです。

褒めるの中には「感謝を伝える」も入ると思うからです。

「黒板を消してくれてありがとう!」

なら、「相手を手なずけよう」なんて気持ちは入らないですもんね。

 

理由もあいまいだし、心もこもっていないような誉め言葉はやめて、感謝を伝えるようにしたいですね。

なんか

「褒めてはいけない。感謝をしなさい。」

みたいなことが「嫌われる勇気」か「幸せになる勇気」という本(アドラー心理学を大衆向けに対話形式で教えてくれる本)に書いてあったと思うので、もう一度読んでみたいな。