を例にして、分母の有理化する方法について考えたい。
最も一般的なのは分母分子にをかけて
とする方法だろう。この方法はどんな問題でも形式的な計算で有理化できるという点でとても優れている方法である。
しかし、これは子どもたちからすれば発想として難しいのかもしれない。
実は今日の授業で次のように有理化する生徒がいた。
これは分子にがないから約分できないので無理矢理つくればよいという発想だ。その生徒にしたら、こちらの方が自然な発想というわけだ。形式的に分母分子にをかけ続けてきた私も「本当にそれが一番いい方法か」と疑う必要があると感じた。
他にもこんな有理化の方法もある。
これは割り算の定義に言い換えると
に何をかけたら6になりますか?となるので、答えは
他には次のような方法もある(√の定義に立ち戻るので個人的に好み)
を二乗すると
つまりは2乗して18になる正の数である。よって
まぁかなり回りくどく感じるが。
このように有理化にも色々な方法があり、どれが発想として思いつきやすいかは人それぞれである。だから、まずは自分が思いつきやすい発想の方法で試行錯誤する経験を通して数学を好きにさせたい。なんだかしっくりこない方法で練習しててもつまらないと思うので。
そうやって練習しているうちに形式的な方法の良さもわかってくるのではないだろうか。