みなさんこんにちは。
私は中学校で数学を教えている教員です。
今日は
を計算しなさい。
等、文字式の計算をしてふと思ってしまいました。
「こんなの電卓使えばできるんだけどなー」
文字式の計算なんて将来ほとんどの生徒が使わないし、使うことがあっても電卓で済みます。ではなぜ文字式の計算の練習をするのでしょうか?
今日はこれについてつらつら書いていきます。
なぜ電卓ですぐにできる計算を練習するのでしょうか?
まず一番に思いついたのは
昔の名残!
昔は文字式などの複雑な計算ができる電卓はなかったと思います。
あったとしても誰もが手にできる電卓ではなかったでしょう。
でも、今は複雑な計算機もweb上にあって誰でも手に入ります。
昔はやり方を覚えないと出来なかった計算が、今は電卓で簡単にできるようになったのです。
だから今は必要ないけど、今までやってきた通りの教育内容の方が楽なので変えていないのではないかと思います。
電卓でできるのに計算練習する理由の2つ目。
手で計算ができないと、電卓への計算プログラムも当然組めないから。
要は電卓を作る立場の人は計算のやり方を知っている必要があるでしょってことです。
でも、この理由も薄いなと思います。
たしかに、日本の誰かは計算の方法を知っていないといけないと思いますが、公教育として全員が覚えるべきものではないと思います。
電卓でできるのに計算練習する理由の3つ目。
計算すること自体に教育的な価値があるから。
例えば、を計算しなさい。
という問題であれば
()の前に-があるときは()の中身の符号は全て変える必要があります。
では、なぜ()の前に-があるときは()の中身の符号を変えなければならないのでしょうか。
こういうことを考えると論理的な思考力がついていくと思います。
計算が合うかどうかではなくて、計算の過程をどのように考えるかが重要になるということですね。
この3つ目の理由のように、将来直接的に役に立たなくてもその考え方を用いて間接的に役に立つような授業をしたいし、子どもたちにもそれを実感させたいですよね。