みなさんこんにちは。
私は中学校で数学を教えている教員です。
みなさんは連立方程式の解き方って覚えていますか??
そもそも連立方程式ってどんなのか覚えていますか?
例えば、こんなの。
この連立方程式を解くとは
もも満たすの組を見つけるということです。
この組の見つけ方として加減法と代入法が有名で、学校でもこの2つを強調して教えます。
加減法は2つの式の左辺同士と右辺同士を足したり、引いたりして文字を消去する方法です。
代入法は一方の式をまたはの形にしてもう一方の式に代入して文字を消去する方法です。
詳しくはここでは説明しませんが、2つの文字から1つを消去して簡単にするという点で共通しています。
でも、この2つの解き方よりもっと大切だと思う方法があります。
それが目算法。
目算法はどんなx,yの組だったら、2つの等式を満たすかを一つ一つ計算して探すという方法です。
例えばだったら2つの等式が成り立つか?と考えます。
そうしたらに代入したら1+2=4になってしまうので、ダメですよね。
では、はどうか。
に代入すると1+3=4なので、適していますね。
でもに代入すると1+2×3=10になってしまうのでダメですよね。
では、ならどうか…
このように地道に計算を繰り返して2つの等式を満たすx,yの組を見つけるという方法が目算法です。
目算法が大切だと思う理由を書きます。
まず、やっていることと解の意味が直結しています。
例えば、加減法や代入法でという答えが出たとします。
でも、この解が「2つの式を満たすx,yの値の組だ」と認識できていない中学生もいるんですよね。
こうなると、ただ答えの意味は分かっていないけど、○がもらえているからOK!という感覚になってしまいます。
数学がこんな意味のない○をもらいに行くゲームになってしまっては悲しいです。
大切だと思う理由の2つ目は
めんどくさいからこそ、加減法や代入法の良さが見えてくる。
目算法は計算量も多いし、めんどくさいです。
でも、めんどくさいからこそ「他に方法はないのかな?」「もっと早く解ける方法はないのかな?」となって加減法や代入法を知りたくなるんだと思います。
数学苦手な子が
という連立方程式の解き方が分からないとなっているのを見たことがありますが、
目算法でやればというのは分かるやろ!!
と思いました。
それを変に仕組みもよく分からない加減法や代入法を使おうとするから、「自分にはわからない」と決めつけてしまうんじゃないかな。
まずは、基本を大切にしたいところですね。
ご一読ありがとうございました。