数学教員の一人議論

とある数学教員が頭の中の一人議論を形にします。

二次関数のグラフがx軸から切り取る線分の長さを求めよ。

今日はこの問題について解説します。

 

二次関数y=-x^2+3x+3のグラフがx軸から切り取る線分の長さを求めよ。

 

様々な解法がありますが、一番計算がややこしくない方法で解きます。

では、早速やってみましょう。

まずは図を書いてみます。

 

 

上図のABの長さですから\beta-\alphaの大きさを求めればよいです。

\alpha,\betaの値を直接求めることもできますが、計算が大変そうです。

そこで\alpha,\beta二次方程式-x^2+3x+3=0解であることを用いて

解と係数の関係から\beta-\alphaの値を求めましょう。

\begin{align}AB&=\beta-\alpha\\&=\sqrt{(\beta-\alpha)^2}\\&=\sqrt{\alpha^2+\beta^2-2\alpha\beta}\\&=\sqrt{(\alpha+\beta)^2-4\alpha\beta}\end{align}

解と係数の関係より

\alpha+\beta=3,\alpha\beta=-3なので

AB=\sqrt{3^2-4\cdot(-3)}=\sqrt{21}

よって

二次関数y=-x^2+3x+3のグラフがx軸から切り取る線分の長さは\sqrt{21}

 

解と係数の関係って計算を楽にしてくれるとても便利なツールですよね。

ご一読ありがとうございました。