数学教員の一人議論

とある数学教員が頭の中の一人議論を形にします。

先生が楽しそうに授業していたいですよね。

私は中学校で教員をしています。

最近、授業があまり上手くいっていません。

生徒は頑張って授業を受けるのですが、みんなめっちゃ眠たそうですし、それを見て僕も焦ってしまう…

 

こうやって、「どんな授業をしたらいいのかな」と悶々としていたのですが、今日校長先生が言ってくれた何気ない一言で、ちょっぴり気持ちが晴れました。

校長先生は

「まずは先生自身が『これをやったら自分が楽しいだろうな』と思える授業をしてみるといいんじゃないかな。先生が楽しそうに授業していることが、生徒が授業楽しいと思える条件の一つやからね。」

と言ってくれました。

確かに前に立っている人が楽しそうにしていないとこっちも楽しめないですもんね。

講演会でもミュージシャンのライブでもyoutubeの配信でも…

それに生徒が楽しんでくれるかどうかはコントロールできないけど、自分が楽しむことはコントロールできることですしね。

 

しかし、「これをやったら僕なら楽しいだろうな」と思う授業ってどうしてもレベルを高くしがちになってしまいます。

僕は数学が好きですし得意ですから、教科書にあるような基本的な問題をやる授業を想像すると「簡単すぎてつまらんくね?」と思ってしまうんですよね。

だから、凝った問題を作って数学が苦手な子たちを追いていってしまうということがよくありました。

 

僕も楽しいと思えて、子どもたちも楽しいと思える授業ってどんな授業なんだろう。

僕が楽しいと思える授業は

「子どもたちの現実生活に結びついている授業」

「あ!そういうことか!となる瞬間がある授業」

「子どもたちが自分で問題を作ってそれを解いていく授業」

ですかね。

雑談がたくさんあって楽しい授業よりは、知的な喜びがある授業が楽しいと思うんですよね。

子どもたちが楽しいと思える授業はなんでしょう。

「分かる授業」

「受ける意味を感じる授業」

「驚きがある授業」

ですかね。

子どもたちは「テストで高い点数を取りたい」と思っている人が多いです。

でも、その動機で勉強をして点数が伸びても達成感はあるでしょうが、楽しいとはならない気がします。

 

僕の楽しいと子どもの楽しいを両立するにはどうすればいいんでしょうかね。

根拠は何もないですが、これらを両立するためには一人一台持っているタブレットを使うのが効果的だと思っています。

まずはタブレットを有効活用する方法を調べるのと、日常の中にある数学ネタの本を読むことからやっていこうかしら。

 

教員として最近モヤモヤすること

私は中学校で数学を教えています。

最近、仕事のやり方についてモヤモヤしています。

理由は

数学の授業をないがしろにしているから。

数学の授業準備なんて最近は全くしていません。

忙しくて準備をする時間がないという言い訳も思い浮かぶのですが、単に数学の授業の優先順位を自分で低く設定しているだけだと思います。

毎日子どもの日記とかにコメントを付けたりはしているけど、それより数学の授業の方が大事だと思うんですよね。

僕にとっても、学校にとっても。

 

学校が一番大切にしなくてはいけないのは授業だと思っています。

だって、授業をしなければならないのは国が定めていることだから。

委員会とか部活動とかその他もろもろのことは勝手にやっている趣味みたいなもんだと思っています。

僕たちは授業に対して給料を払われていると思います。

それなのに授業の優先順位を下げている今の自分の現状は無責任だなと感じる。

 

また、授業の優先順位を上げることは僕にとっても大切なことだと思う。

最近、準備をしていないこともあって授業がグダグダです。

ずっと僕が子どもたちに解説しているような授業になっています。

子どもたちが主体的に楽しく授業に参加するためには、準備が必要だと思っているのですが、「つまらなくても授業さえこなせればいいか」という思考になってきているんですよね。

ある意味子どものことを舐めているんだろうな。

もし、相手が大人だったらもっとちゃんと授業準備をする気がする。

 

子どもたちが授業を楽しめないのは、僕自身が授業を楽しんでいないからというのもある。

そして、僕が授業を楽しむためにはしっかりと準備をする必要がある。

そもそも僕は数学の授業をするために学校の先生になったのに、最近はただ日々の業務をこなすだけの機械みたいな気持ちになってきてしまっている。

初心を思い出して、もう一回授業準備を頑張りたいな。

 

でも、授業準備の優先順位を上げるということは今やっている他の仕事の優先順位を下げなければならないということ。

何の優先順位を下げようか。

まずは、日記帳のチェックかな。

子どもの日記を見るのは結構面白いんだけど、それによって授業がおろそかになっているなら日記を見るべきではない気がする…

 

何で授業準備以外の仕事の優先順位を上げてしまうのだろうか。

おそらく、授業準備は具体的に何をするのかが明確じゃないからやる気が起きないのだろう。

日記のチェックなら「全員分の日記にコメントを書く」という具体的なゴールがあるからやる気が起きるんでしょう。

 

とりあえず、明日は空き時間の1時間は授業準備に使おう。

他の事はある程度おろそかになってもいいや。

 

教員の仕事の中で結構楽しい時間はコレ

みなさんこんばんは。

私は中学校で教員を4年しています。

5年目を迎えて気づいた教員の仕事の中でも私が好きなもの。

それは

教材研究!

平たく言えば授業準備ですね。

 

私は今年度から部活が副顧問になったので、放課後みなさんが部活指導をしている間は時間に余裕があります。

定時はすぎているので帰ってもいいのですが、他の先生が部活をしているのに帰るのはなんだか気まずい…

ということで、この時間は教材研究に当てることが多いです。

こうやって余裕があるときじゃないとなかなか教材研究に時間を回せません。

(日中とかは授業があってなかなか難しい)

 

教材研究をしていると2時間の部活時間があっという間に終わります。

めちゃくちゃ集中できるんですよね。

教材研究と言っても最近しているのは、文献を読むことです。

日々の授業の準備というよりは、10月に行われる公開授業の準備をしています。

私は一つのことを突き詰めるのが好みなので、一つの授業を徹底して考えるのが楽しいです。

ちなみに私は数学の担当ですが、10月の公開授業は道徳です。

道徳ってすべての先生が行う授業だから、公開授業の教科として選ばれやすいんですよねー

 

私は哲学が好きなので、道徳の授業も嫌いではありません。

それに道徳に関してはど素人なので、文献を読んでいると新しく知ることがいっぱいで読んでいるだけで楽しいんですよね。

文献を読んでいるだけでは授業は上手くならないので、読んだことをどんどん実践しなければならないのですが、読んで満足してしまっている自分がいます。

まぁでも楽しいからいいか。

 

本当はこんな教材研究って家でするべきなんかなーとか思ってしまいます。

いや、当然仕事の一環ではあるんですけど、教材研究は緊急を要する仕事ではないので、もっと緊急性の高い仕事をした方がいいのかなと。

 

色々書いたけど言いたいのは、僕は子どもと触れ合っている時間より、授業の研究している時間の方が好きだなということ。

ではまた。

 

 

中1の正の数・負の数の計算はかけ算から教えた方がいい説

私は中学校で教員をしています。

毎年、中1で正の数・負の数の計算を教えるときに思うことがあります。

それは

足し算引き算よりかけ算・割り算から教えた方が良くね??

 

理由は2つあります。

まず

かけ算割り算の方が簡単だから。

2\times(-5)=-10

とか

(-4)\times(-3)=12

などの計算は

マイナス×プラス=マイナス

マイナス×マイナス=プラス

さえ覚えれば、後は小学校の掛け算と同じです。

それに比べて

(-5)+(-7)=-12

(-5)+9=4

-4-(-3)=1

などの計算は

・答えがプラスになるのかマイナスになるのか

・そもそも足し算なのか引き算なのか

・絶対値は足すのか引くのか

が符号と絶対値の大きさで変わります。

これを判断するのが数学が苦手な子にとっては非常に難しい。

教科書ではこの足し算・引き算から教えるのですが、ここでつまづいて数学が嫌になる子が多いんじゃないかと思います。

一番最初に教える計算なので、せっかく「中学校に入ったらもう一回算数頑張ろう!」と意気込んでいた子が初っ端から心折れる姿を何回も見てきました・・・

 

かけ算・割り算を先に教えた方がいいと思う理由の2つ目。

引き算が分かりやすくなるから。

例えば-4-(-3)の計算を教えるときに、かけ算を知らないと

-4-(-3)

-4より-3小さい数を求める

→-4より3大きい数を求める

→-4+3を計算する。

という教え方をすることになります。

他の教え方にするにしても

引き算は足し算の反対だから符号を変える

という教え方にはなるのではないでしょうか。

でも、数学が苦手な子ってそもそも引き算とマイナス符号の区別がつき辛いので、引き算だと認識するのが難しいと思います。

そこで、中学校からは

ーの記号があったらマイナス符号だと思おう!

と教えるのはどうでしょうか。

つまり-4-(-3)ならマイナス4、マイナスのマイナス3と考える。

マイナスのマイナス3は-1×(-3)と解釈して+3

(かけ算を先に教えていれば、マイナスのマイナスはプラスという解釈は簡単だと思う)

ー4+3になって答えはー1と答えられます。

 

ここまで、足し算・引き算より先にかけ算を教えた方がいい理由を書いてきました。

しかし、かけ算を先に教えるときの課題も当然あります。

・足し算引き算を教えていないのにどうやってかけ算を定義するのか。

(マイナス×プラスはマイナス、マイナス×マイナスはプラスだよ。って言えば計算の答えは合うようになるだろうけど、そんなやり方を覚えるだけの数学に価値があるのかな・・・)

・-4-(-3)の-(-3)を-1×(-3)と解釈するのは生徒からしたら不自然。

(教師の教えこみになってしまうので理想的な学び方ではないなと思う)

などなど。

 

まぁ課題は山積みですけど、かけ算から教えることを検討する価値はあるのではないかと思います!

ご一読ありがとうございました。

 

 

中3の展開はもっとシンプルに教えられる。

みなさんこんばんは。

私は中学校で数学を教えています。

最近、中3の展開公式を教えています。

この4つが有名です。

(x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab ・・・①

(a+b)^2=a^2+2ab+b^2 ・・・②

(a-b)^2=a^2-2ab+b^2 ・・・③

(a+b)(a-b)=a^2-b^2 ・・・④

 

でも①だけで良くないですか??

①は例えばこんな場合に使いますね。

\begin{align}(x+2)(x+6) & = x^2+(2+6)x+2\times 6\\ & = x^2+8x+12\end{align}

②,③,④を使う場合はそれぞれこんなときです。

(x+3)^2

(x-5)^2

(x+7)(x-7)

でもこれって全部①で解決できますよね。

一つずつ①で展開してみます。

\begin{align}&(x+3)^2\\&=(x+3)(x+3)\\ &=x^2+(3+3)x+3\times3\\&=x^2+6x+9\end{align}

\begin{align}&(x-5)^2\\&=(x-5)(x-5)\\&=x^2+\left\{-5+(-5)\right\}+(-5)\times(-5)\\&=x^2-10x+25\end{align}

\begin{align}&(x+7)(x-7)\\&=x^2+\left\{7+(-7)\right\}x+7\times(-7)\\&=x^2+0\times x-49\\&=x^2-49\end{align}

 

これで何の問題もないと思うんですよね。

なぜわざわざ②,③,④も公式として扱うのでしょうか。

スピードの問題なのかな。

それとも①だけで済まそうと思うと生徒はミスをしやすいのかな。

体感的には②,③,④を教えることによって、①~④のどの公式を使えばいいか分からなくなる子が多い気がするが。

 

後々の因数分解のときに公式を覚えていないと困るのでしょうか。

それも大して困らない気がする。

本当は①しか教えたくない。

でも、僕の授業だけ②~④を教えないというのも困惑するだろう。

教科書とは違うことを書いてあるし、購入しているワークの解説ともズレる。

 

他にも自分流で教えたいことがいっぱいあるんだけど、「前へならえ」で教えた方がいいのかなーともんもんとしています。

 

 

 

校長先生に「授業分かりやすいね!」って言ってもらえてエッヘン

私は中学校で数学を教えています。

今日は校長先生から

「○○先生って分かりやすくて授業上手ですね。教材研究をしているんですか?」

って褒めてもらいました!

教材研究は最近はほとんどしていないのですが、校長先生に「教材研究はしていません」というのも言いづらかったので、「昔は頑張って教材研究していましたー」と答えました。

 

なぜ校長先生は僕の授業を褒めたのでしょうか。

素直に喜べばいいのですが、私は疑い深いので、褒めた理由を考えてしまいました。

 

まずは、素直に「授業が分かりやすい!」と思ったから褒めてもらえたという理由が考えられます。

僕は年に1回くらい誰かに「説明が分かりやすいですね」と言ってもらえます。

僕自身では説明が分かりやすいと思ったことはないのですが、傍から見たら説明が分かりやすいと本当に思うのかも。

 

あとは、僕が若いから励まそうと思って、褒めてくれた可能性です。

色々至らない点があるからこそ、いいところを強調して伝えたくなるときってありませんか?

僕は良く子どもにやってしまいます。

普段落ち着きがない子が掃除を頑張っていたら「○○さんって掃除に一生懸命だね」と褒めたりします。

当然言ったことは本心なのですが、「この子に自尊心をつけさせたい」「いっぱい褒めておかないと指導せなあかんときに指導が入らない」とかいう思惑もあります。

校長先生にも「○○先生に自信をつけさせたい」とかいう思惑があったのかなー

 

こんなことを考えていたら、僕の帰り際に教頭先生が「○○先生ー」と帰る僕を引き留めてきました。

「なんだろう??」と思ったら

「校長先生が○○先生の授業分かりやすいって言っていましたよー」

ってわざわざ伝えてくれました。

僕がいないところで褒めてくださっていたって聞くと、「本気で褒めてくれたのかな」って思いますよね。

教頭先生もその効果を狙ってわざわざ伝えてくださったのだと思いますが、それでも嬉しかった。

 

最近の授業は全く教材研究ができていないので、モヤモヤしながら授業をしていました。

それに「分かりやすい」というのは言い換えれば「自分で考えて分かりやすく解釈する習慣がつかない」ということでもあります。

僕の授業の課題は山積みだと思っていますが、今回のことでもっと教材研究したいなっていう気持ちが湧きました。

なんとか隙間時間を見つけて、まずは1授業5分の準備をしよう!

 

ICTを授業で有効活用するにはどうしたらいいんだろうか

みなさんこんばんは。

私は中学校で教員をしており、ICT担当になっています。

ICTとはInformation and Communication Technology(情報通信技術)の略らしいです。

正直、こうやって「らしいです」くらいしか言えないくらいの知識なのですが、その担当をしています。

 

そして、今年度は学校全体で「ICTを授業でどのように有効活用するか」を研究することになっていて、ICT担当の私はその研究の主をすることになりました。

今日はICTを授業で有効活用する方法を自由につらつらと書いていきます。

 

まず最初に思いついたICTの活用方法は

子どもがどこでつまづいているかをAIに把握させること」

私は数学を教えていますが、子どもがどこでつまづいているかが分かりません。

一人の様子を付きっきりで見ても分からないでしょうね。

それを30人近く把握するのって人間には不可能なんじゃないかなと思います。

 

やりたいことはAIドリルに近いのかな。

問題の誤答パターンをすべて蓄積し、分析して生徒がどこでつまづいているのかが分かるようにしたい。

単に間違えた問題を記録して、その問題を重点的に出題するとかではなく、誤答分析をAIにさせたいんですよね。

でも、アプリ開発をするようなものなので、簡単にできるものではないでしょう。

ただ、理想を語ってみました。

 

他に試してみたいICT活用方法は

「子どもの習熟具合をAIを用いて可視化すること」

生徒の学習意欲を高める方法として、自分の成長を可視化することが有効だと思います。

それをICTを用いて効率的にできたらいいなと思います。

例えば、百ます計算のスピードを毎日記録して、その成長具合をグラフに表すとか。

その程度なら、ICTを用いずともできるかもしれませんが、ICTを用いた方が効率的にできそうじゃないですか。

それに、かっこいいし。

 

ここまで書いてみて、まだぼやっとした案しか出てこないことが分かりました。

具体例も詳しく書けないし。

色々な文献を読んで、とりあえず見様見真似でやってみよう。