みなさんこんにちは。
みなさんは楕円の焦点を求める公式を覚えていますか?
僕は覚えていません(笑)
楕円とか双曲線とかの公式って色々あって覚えるの大変ですよね。
そして、頑張って覚えたところで使うことがあまりないので、また忘れてしまいます。
そこで、覚えるのではなくその都度、焦点を求めればいいのではないでしょうか。
この記事では
「楕円の焦点を求める公式の思い出し方」を解説します。
そもそも楕円の焦点とは何でしょうか。
そのためには楕円とは何かを考える必要があります。
楕円とは2点F,F'からの距離の和が一定になるような点の集まりです。
そしてこのF,F'を焦点と呼びます。
(下図のように2つの焦点F,F'はy軸に対して線対称な位置にあります)
楕円の焦点F,F'
結論としては、楕円の焦点F,F'の座標は
となります。
これがなぜなのかを楕円を例にして考えてみましょう。
まず、楕円上の点Pから2つの焦点F,F'までの距離の和は一定になるのでした。
この一定の値を求めてみましょう。
楕円上の点Pをと一致させてみました。
このとき
なので、楕円上の点Pが他の場所にあってもF'P+FP=10になります。
(ちなみに、この考え方から楕円上の点Pから2つの焦点F’とFの距離の和はになることも言えます。)
では次は点Pを点Dと一致させてみましょう。
であることとであることからとなります。
△OPFに三平方の定理を用いると
\begin{align}OP^2+OF^2&=FP^2\\3^2+OF^2&=5^2\\OF^2&=5^2-3^2\\OF^2&=16\end{align}
より
よって2つの焦点F,F'の座標は
になります。
(この考え方から楕円の焦点は
になることも分かります。)
以上です。
公式って覚えていなくてもすぐに導出できるなら、それで十分ですよね。
ご一読ありがとうございました。