数学教員の一人議論

とある数学教員が頭の中の一人議論を形にします。

なぜ直交する2直線の傾きの積は-1なのか。

昨日、同僚の先生から

「なんで直角に交わっている2つの直線の傾きは、かけると-1になるんですか?」

と聞かれたが

「あれ?なんでだっけ?」

となってしまった。

悔しかったので説明を考えたのだが、それを下の図で説明したい。

 

 

説明

上図のように直線ABと直線ACが点Aで直交するとする。

AD=1なので直線ABの傾きはBD,直線ACの傾きは-DCとなるから、

直線ABと直線ACの傾きの積は-BD×DCとなる。

また△BAD∽ADCとなることから

\frac{BD}{AD}=\frac{AD}{DC}

BC=\frac{1}{DC} (AD=1だから)

よって

-BD\times DC=-\frac{1}{DC}\times DC=-1

したがって、直交する2直線の傾きの積は-1である。

 

この説明で気に入っている点は中学生の範囲の知識で説明できているし、関数と相似の分野が混ざっているからこの説明をすること自体が良い勉強になる点だ。

気に入らない点は、「直線ACの傾きが-DCになる」と言っていることだ。

「なぜ-がつくの?」

と言われたら

「図を見たらxが増加したときyは減っているでしょ?」

としかいえない。

傾きは座標平面上での話なのに、図形的に説明しようとするからしっくりこないところが出てしまうんですかね。

 

もっとスッキリする説明があれば知りたいな。

ちなみに聞いてきた同僚の先生には理解させれませんでした(笑)

以上です。ご一読ありがとうございました。