数学教員の一人議論

とある数学教員が頭の中の一人議論を形にします。

【数検準1級】方べきの定理を用いた証明

今日の問題はこれだ。

 

原点Oを内部に含む円 x^2+y^2+ax+by+c=0 (c<0)と直線y=mxとの交点をP,Qとする。このときOP×OQの値が -cとなることを証明しなさい。

 

まずこの状況を図に書いてみよう。

(円とx軸の交点をC,Dとした)

 

 

方べきの定理よりOP×OQ=OC×ODである。

円の方程式x^2+y^2+ax+by+c=0のyに0を代入すると、xの2次方程式 x^2+ax+c=0になる。

C,Dのx座標はこの方程式の解となるから、解と係数の関係より

OC×OD=|c|=-c  (∵c<0)

よって

OP×OQ=OC×OD

 

方べきの定理を始め、円に関する図形の性質ってシンプルだけど不思議なものがいくつかあって、美しいですよね。

ご一読ありがとうございました。