数学教員の一人議論

とある数学教員が頭の中の一人議論を形にします。

「ベクトルが違う」っていう表現はおかしくないですか?

こんにちは。

みなさんは「ベクトルが違う」という言葉を日常で聞いたことはありませんか?

「あの2人のやり方はベクトルが違う!」

のように方向性が違うという意味で使われたりしますよね。

この表現を聞くと私は

「ベクトルが違うからと言って方向性が違うわけではないよな…」

と思ってしまいます。

なぜならベクトルは方向だけでなく、方向と大きさで決まるからです。

例えば「ベクトルが違う」というと下の図ような絵を思い浮かべると思います。

ですが次のように

方向が同じでも大きさが違えば、別のベクトルです。

だから、日常で「ベクトルが違う」と言われても大きさが違うだけで方向は同じかもしれないということです。

 

そこで、「方向性だけが違う」ということを意味させるためにこれからは

「単位ベクトルが違う」

という言い方をすればいいと思います。

(単位ベクトルとは大きさが1のベクトルです。)

大きさが1である2つのベクトル

「単位ベクトルが違う」と言えば方向性だけが違うことになるので、言いたいことが正確に言えると思います。

 

以上です。ご一読ありがとうございました。